お役立ちコラム

column

電気工事とは?工事内容、電気工事と電気設備工事との違いを解説

電気工事と聞くと、何となく電気に関係する配線工事や電柱の工事をするといったことを想像します。しかし、具体的に何をするのかといったことを知る人は少ないのではないでしょうか。

電気工事は電気に関する工事全般のことを指し、工事内容も多種多様です。

この記事では、電気工事について知りたい人向けに

・電気工事とは何か
・電気工事と電気設備工事の違い
・電気工事の内容

こうした点について解説します。

この記事を読むことで電気工事についてより深く知ることができるでしょう。

電気工事とは?工事内容、電気工事と電気設備工事との違いを解説

電気工事とは?

電気工事とは電気設備の設置、配線など電気に関する工事全般のことを指します。具体的には配線設計、送電・配電といった設備設置、施工といった作業が該当します。

このように作業は数多く存在しますが、大きく以下の2つの工事に分類することができます。

・建設工事としての電気工事
・電気保安に関する電気工事

一般的には前者の電気工事を指すことが多く、発電設備、送電設備、配電設備、構内配電設備、電車線設備、信号設備の設置並びに配線工事を行います。

一方、電気保安に関する電気工事は、一般用電気工作物、自家用電気工作物の設置や変更並びに配線を行う工事のことを指します。

電気工事と電気設備工事の違い

電気工事と電気設備工事は幅広いため、どの作業が電気工事で、どの作業が電気設備工事と明確に分類することは難しいのですが、大まかには以下のような区分に分かれていると考えればイメージがしやすいと思います。

・電気工事   電気設備の設置、並びに電気を通すための配線設計、配線工事
・電気設備工事 電気を使用するための設備設置

つまり、電気設備工事は電気工事の作業のひとつとして捉えることができます。

電気工事の内容

では具体的に電気工事とはどのような工事を行うのでしょうか。

ここでは、具体的な電気工事の内容について解説します。

建設電気工事

建設電気工事とは、建物の電気設備・配線の設計、施工を行う工事のことをいいます。さらに細かく分けると、以下のような工事が該当します。

内線工事

建物の屋内配線を行う工事です。建物内の各フロア、居室に配線を行います。配線を行うための設計も含まれます。配線を行うにあたって必要となる配管工事も実施します。コンセントとスイッチの接続、ケーブル線の延長など屋内の配線に関する工事全般を行います。

工場、オフィスビル、建築住宅、マンションなどあらゆる建築物に対する工事を行います。

工事の対象となる器具についても、エレベーター、エスカレーター、照明器具、火災報知器、非常灯、屋内で使用する電気機器など多種多様に渡ります。

外線引込工事

電線によって送電される電気を建物に引き込む作業です。まず、電線から建物に引込線を敷設します。この作業によって引込線取付点ができます。この引込線取付点をメーターに取り付けます。メーターと分電盤を接続することで建物内部の配線が可能となり、電気を使用することができます。

近年では、外部に送電線がある架空式工事のほかに、送電線が地中に埋設された地中式工事を実施するケースが増えています。

鉄道電気工事

鉄道電気工事とは、鉄道の運行に必要な設備の設置、配線作業全般の電気工事のことを指します。鉄道を運行する上で電気は欠かすことができません。鉄道網は全国に渡り張り巡らされており、大規模な工事となるケースが多くなります。

具体的には以下の工事が該当します。

変電設備工事

鉄道の場合、一般的に使用される電圧とは異なる電圧を使用して運行されています。そのため、電圧を変えるための変圧器が必要となります。この変圧を行うための設備を変電設備と言い、変電設備の構築、保守を行う作業を変電設備工事といいます。

線路工事

線路上の電線、周囲の信号機など電車の運行に欠かすことができない設備全般の設置、保守を行う作業が線路工事です。

線路工事は通常夜間に実施される場合が多くなります。

駅設備工事

駅構内、駅周辺の鉄道に関する設備の電気工事、保守を行う作業を駅設備工事といいます。近年では駅構内に商業施設が併設されている場合が多くなっています。こうした設備は一般用電気工作物となります。

架空配電線工事

架空配電線工事とは、発電所で発電した電気を送電するための設備工事のことをいいます。具体的には電柱に関する設備工事と考えれば良いでしょう。

具体的には以下の工事のことを指します。

架線工事

電柱間の送電線の工事を行うことを架線工事といいます。電柱だけではなく、鉄塔のような大規模な送電線の工事も含まれます。

建柱工事

電柱を建てる工事のことをいいます。電柱を建てるだけではなく、撤去する作業も含まれます。変圧器の設置もこの作業に含まれます。

建柱工事は周囲の状況や環境に合わせた工事が必要なため、難易度の高い工事であると言えます。

保守工事

送電線の障害物の除去、感電防止器具の取り付け、取り外し、送電線の状態確認など日々の保守作業のことを保守工事といいます。

このように電気工事は数多く存在しますが、いずれも安全、確実に電気を使用するためには欠かすことのできない大切な工事です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

一言で電気工事といっても多種多様な工事があることがわかりました。

大きくは電気工事と電気設備工事に分かれますが、電気設備工事は電気工事の一環であると捉えれば間違いはありません。電気工事の種類は、大きく建設電気工事、鉄道電気工事、架空配電線工事の三つがあることもわかりました。

このように多種多様な電気工事ですが、今後の需要を考えれば電気工事に従事する人が活躍する場面はますます増えてくることでしょう。

もし電気工事士になることを志すのであれば、挑戦する価値は十分にあると言えます。

お問い合わせ

CONTACT