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分電盤の交換費用はどれくらい?ブレーカーの種類別比較や注意点を解説!

分電盤は基本的に長期使用する設備です。交換の目安は10~15年ほどと言われており、頻繁に変えるわけでもありません。

しかし、交換頻度が低いからこそ、いざ交換するときには費用がいくらぐらいかかるのか不安になります。

そこで今回は、分電盤の交換費用や注意点を紹介します。
ブレーカーの種類によっても交換費用は変わるので、目安にしてみてください。

分電盤の交換費用はどれくらい?ブレーカーの種類別比較や注意点を解説!

分電盤の基本構造と種類

分電盤とは、ブレーカーが入ったボックスのことで、建物でつかう電気を部屋や用途ごとに分岐させる装置です。
例えば1箇所でトラブルや不具合が起こった場合でも、分電盤により他の箇所の巻き込まれトラブルを防げます。

分電盤の基本構造はアンペアブレーカー・安全ブレーカー・漏電ブレーカーの3つ。
それぞれ異なった役割があり、3つ揃っていることが前提です。

アンペアブレーカー

アンペアブレーカーの役割は、電気回路の開閉です。電力会社との契約内容でアンペア数が決められており、電気の使用が上回るとアンペアブレーカーが作動。アンペアブレーカーが落ちて電気回路が閉じる仕組みになっています。

アンペアブレーカーの所有は電力会社なので、故障やアンペア数の変更で交換する場合、電力会社の無償交換となることがほとんどです。

ただし、沖縄・四国・中国・関西電力では、アンペアブレーカーが備わっていない分電盤もあります。

安全ブレーカー

安全ブレーカーは配線用遮断器とも呼ばれるもので、分岐した回路それぞれの安全装置として作動します。

例えば部屋ごとで回路が分かれており、電気の使い過ぎや家電の故障で1箇所に許容範囲を超える電流が流れた場合でも、安全ブレーカーが落ちることで他の回路を守るのです。

漏電ブレーカー

漏電が起きた際に、検知して落ちるのが漏電ブレーカーです。漏電はショートを引き起こし家電製品の故障や火災の原因になります。
漏電ブレーカーは、安全な暮らしに欠かせない電気設備です。

アンペアブレーカーがない分電盤では、漏電ブレーカーがアンペアブレーカーを兼ねます。

【目安】分電盤の交換費用

分電盤の交換費用は、部材費用に加えて作業費用や処分費用がかかります。
本体を交換する場合とブレーカーなどの一部を交換する場合もあり、出張費や処分費用も忘れてはいけない項目です。

各ブレーカー単体での交換費用目安はこちら。

アンペアブレーカー:10,000円前後
安全ブレーカー:10,000円前後ほ
漏電ブレーカー:6,000~20,000円ほど
価格は、アンペアによっても変動します。

分電盤本体は、回路の数が多いほど工事費用が高くなります。
8回路40Aであれば、諸費用込みで50,000円前後が目安です。
20回路60Aなら10万円近くすることも。

出張費はエリアや距離、スタッフの人数によって変動することもあります。複数の専門業者に見積もりを依頼して、条件のよいところを選びましょう。

分電盤の寿命や交換するタイミングは?

分電盤はトラブルや不具合がなければ、10~15年ほどが寿命だといわれています。
築年数が経過している建物で、いつ分電盤を交換したのか分からない場合、セルチェックしてみましょう。

異音や発熱などの異常がないか

分電盤を確認してみて、次の症状があれば注意が必要です。

・高温の発熱がある
・異音がする
・破損がある
・焦げた跡がある
・分電盤を触るとしびれる
・テレビ画面が乱れる
・照明が点滅する

症状が目視できる部分は写真をとり、専門業者へ相談しましょう。

漏電ブレーカーがない古いタイプの分電盤

古いタイプの分電盤には、漏電ブレーカーが備わっていないものがあります。
交換時期が不明でも、分電盤のタイプで古いかどうかを確認できる場合があるので、交換時期の計画を立てるためにも確認してみてください。

分電盤の交換で注意すべきポイント

不具合が多く故障の可能性がある、分電盤の交換時期になったときは、複数社で見積もりを出してもらう前に、注意すべきポイントをチェックしてください。

分電盤の交換は資格所有者のみが行える

分電盤の交換は、国家資格である電気工事士の資格を持つ人しか行えません。電気工事や漏電や感電、火災などの危険性を伴う作業であるためです。
知識もないままできることではないので、費用節約だからと自分で交換しようとはせず、必ず業者へ依頼しましょう。

分電盤の大きさに注意

分電盤を設置している箇所とその周辺の壁では、日焼けや劣化で壁紙の色が変わってしまうことがほとんどです。
分電盤は製造年やメーカーによってサイズが異なり、新しい分電盤のサイズが小さくなると、設置した際に壁の変色が目立つ可能性があります。

設置場所や壁紙の変色も考慮しながら、分電盤の大きさにも注目してみてください。

設置場所

分電盤の設置場所を変えないまま交換するのであれば、特に問題はありません。
分電盤の設置場所を変更する場合、熱のこもりやすいスペースや埃っぽい場所は避けましょう。
埃が入り込み火花や放電が起きるトラッキングを回避する、トラブル時の延焼リスクを抑えるなど、万が一のことを考えた設置場所を選ぶことが大切です。

まとめ

分電盤の交換費用は、分電盤の一部または全体を交換するかで異なります。回路の数やアンペア、出張費や処分費用によっても総額は変わるでしょう。

電気工事士という国家資格を持つ人でなければ分電盤交換工事はできないので、複数の専門業者に見積もりを出してもらいましょう。

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