電話線とLANケーブルの違いは?互換性はあるかどうかなどを解説
電話線とLANケーブルは、ぱっと見は似ていますが見比べると違いがあります。
オフィスなどで有線でインターネット接続をしたい場合、「電話線で代用できないか」と考える方もいるでしょう。
そこで今回は、電話線とLANケーブルの違いや、代用が可能かどうかなどを解説します。
有線インターネット接続について知りたい方は参考にしてください。
電話線のLANケーブルは全く別物
電話線とLANケーブルは一見するとよく似ています。
「互換性があるのではないか?」と思う方もいるでしょう。
確かに、電話線もLANケーブルも文字や音声、画像などを電気信号に変えて送信するアイテム、といった点では同じです。
ただし、電話とインターネットでは通信する情報量が桁違いです。
そのため、電話線とLANケーブルでは内部の配線数が以下のように異なります。
● 電話線:2~6本
● LANケーブル:8本
LANケーブルなのか、電話線なのか分からなくなったら中の配線数を確認してください。
また、コネクタも異なり、電話線が「RJ-11」を使用しているのに対し、LANケーブルは「RJ-45」を使用しています。
電話線でLANケーブルの代用は可能!
電話線とLANケーブルは、コネクトが異なるので通常は互換性がありません。
しかし、「音声や映像を電気信号に変えて送る」のは共通しています。
そのため、専用コネクトを用いれば電話線をLANケーブルの代わりに使えるのです。
事情があって、急に無線LANが使えなくなり有線でインターネットをつなぐ必要がでてきたがLANケーブルがない、といった場合に試してみましょう。
LANケーブルと電話線の同時使用は故障の原因になるかも!
電話線でLANケーブルの代用は可能といいましたが、LANケーブルと電話線の同時使用は故障の原因となります。
LANケーブルが足りなくても電話線を一緒に使ってはいけません。
使用する場合は、LANケーブルを抜いて使用しましょう。
「LANケーブルと電話線が混じってしまった」とならないよう、保護カバーの色分けをしておく、マスキングテープを貼っておくなど工夫しておくのが大切です。
回線が遅くなるのであくまでも応急処置で使用する
電話線とLANケーブルでは、通信できる情報の量が違います。
電話線の配線数は最大で6本なので、LANケーブルの8本に比べると通信速度は落ちます。
現在のインターネットは動画やアニメーションが多く、電話線では表示が大変遅くなるでしょう。
いつまでも電話線で代用するのではなく、あくまでも応急処置と考えて新しいLANケーブルを用意しましょう。
LANケーブルも古い場合は交換が必要
インターネットの技術は日進月歩です。
ISDNからADSL、さらに光回線へとより高速で大容量のデータを素早く通信できるようになりました。
それに伴い、LANケーブルも進歩しています。
LANケーブルは物理的に破損しないかぎり、長持ちします。
10年以上同じLANケーブルを使っているケースは珍しくありません。
LANケーブルが古いと、高速のインターネット回線にしても十分な速度が発揮できないので、インターネット契約を変更する際はLANケーブルも交換しましょう。
オフィスも同様です。
インターネットが遅いなと思ったら、LANケーブルを交換してみましょう。
屋内のLANケーブル配線は業者に依頼した方がよい
現在は無線LAN接続が主流ですが、通信速度を考えるとLANケーブルによる有線接続を希望する方も多いものです。
特に、オフィスではパソコンを有線接続するケースも珍しくありません。
屋内のLANケーブル配線を行うためには、専門の業者に依頼するとメリットが大きいです。
ここでは、その理由を解説します。
DIY工事はデメリットもある
有線LANの配線は、電気設備ではないので無資格でもできます。
しかし、遠く離れたところまでLANケーブルを引っ張っていく場合、配線の整理が大変です。
単に床を這わせただけでは、景観が悪くなるだけでなくちょっとした衝撃で断線する可能性もあるでしょう。
ある程度広範囲に有線LANの配線をする場合は、DIYでなく業者に依頼した方がきれいに行えます。
断線して大切なデータが消えたり通信が不可になったりすると会社の仕事にも影響がでるでしょう。
業者ならスッキリ配線
専門の業者に依頼すれば、LANケーブルも目立たないように、かつ安全に配線してくれます。
床や壁をLANケーブルが無秩序に這っている様子は、気になるものです。
また、遠方にLANケーブルを這わす場合は、床下や天井にLANケーブルを這わす方が効率的でしょう。
どんな風にLANケーブルを配置したいのか、よく相談して依頼しましょう。
大量のケーブル配置も業者ならばきれいに配線してくれます。
ただし、必要なら壁などに穴を開ける必要がでてくるので、賃貸物件の場合はオーナーとよく相談してください。
まとめ
電話線とLANケーブルは一見するとよく似ていますが明確な違いがあります。
電話線とLANケーブルに互換性はありませんが、専用のコネクタを利用すれば代用は可能です。
ただし、電話線はLANケーブルほど通信速度が速くありません。
あくまでも応急処置と考え、できるだけ早く交換してください。
また、有線LANの配線は専用の業者に依頼する方がきれいに配置してくれます。